文部科学省認定 職業実践専門課程

機械システム科

機械システム科

あこがれのロボットと、いつの日か握手。

モノづくりの楽しさを仕事に、いつの日かロボット創りたい

社会では、「ものづくり」の重要性が求められています。これからの技術者は、ものを作るだけではなく、人と機械(工作機械・ロボット)との共存するものづくりが重要なテーマとなります。

機械システム科では、次世代の技術者として広範囲な知識を習得する為、機械工学はもちろんのこと、メカトロ・制御・先端材料・ロボット等の先端技術を学び、実習ではCAD(3次元)・工作機械等に触れ、即戦力になる国際的視野を身につけた技術者育成を目指しています。

定員
1学年40名 男女共学・2年課程(合計80名)
  • 社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会「CAD利用技術者試験」認定校
目標取得資格
ガス・アーク溶接技能者、危険物取扱者、デジタル技術検定2級・3級、技能検定機械加工(普通旋盤)、ビジネス能力検定(B検)、CAD利用技術者試験、機械設計技術者試験、フォークリフト運転技能免許
主な進路
メカトロニクス技術者、製造技術者、生産技術者、機械設計技術者、保守
【金属・機械・電気・電子・通信分野】
鉄鋼、非鉄金属、工作機械メーカー、精密機械メーカー、部品メーカー、通信、電子・電気機械メーカー、ICメーカー、専門商社、コンピュータソフト会社 等

カリキュラム

組み込みソフトエンジニアを育成

組み込みシステムは、電気機械や家電製品等に内蔵され、特定の機能や性能を待たせるためのコンピュータシステムです。その応用分野は自動車、テレビ、ビデオ、炊飯器、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、自動販売機等、極めて広く、多機能化・高性能化と同時に優れた信頼性、耐久性が要求されます。

機械システム科では、「制御工学」、「デジタル回路」、「ロボット工学」、「電子回路」等の授業や実習を通して、電気・電子回路の設計法やプログラミングの基礎を学べます。更に、ものづくりの実践力を身に付けるため、“ 学校案内ロボット”、“ スロットゲーム貯金箱”、“PICマイコン制御6足歩行ロボット”等を製作し、組み込みシステム開発のエンジニアを育成することを目標としています。

一般教育科目
  • ビジネス概論
  • 数学
専門教育科目
  • 機械工作Ⅰ、Ⅱ
  • 機械力学
  • 機械設計
  • 機械材料
  • 流体工学
  • エネルギー工学
  • 機械製図
  • 設計製図
  • CAD
  • CAD演習Ⅰ、Ⅱ
  • NCプログラミング
  • 電子機械実習
  • メカトロ実習
  • 電気基礎Ⅰ、Ⅱ
  • 電子回路
  • システム制御
  • 制御工学
  • デジタル回路Ⅰ、Ⅱ
  • ロボット制御Ⅰ、Ⅱ
  • エクセル基礎・応用

講師陣

  • 夢実現を応援

    就職部長 機械システム科長

    菅田 雅之教官

    技術者として大切にしたいことは、モノづくりの基礎・基本です。近年の技術の進歩は目覚ましく、AIやロボット等の導入により人が行ってきた仕事が大きく変化しています。
    最新鋭の設備やシステムなどの先端技術を使いこなす前に、設計・加工・組み立て等の基礎・基本をしっかりと身につけ、使う人のことを考えたモノづくりができる技術者でありたいものです。「モノづくり」は「人づくり」と言います。本校で専門的な技術を身につけながら、人生100年時代の社会人基礎力と言われる「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」を自ら育てませんか。目標を持ち、夢をかなえたい気持ちのある人を全力で応援します。

  • オリジナルな製品開発ができる技術者に。

    機械システム科

    野口 邦広教官

    機械材料、NC工作機械のプログラミングや実習等を担当しています。現在、あらゆる産業界で自動制御化が進み、工業製品には高い性能、信頼性、耐久性や多機能化が要求されています。これに伴いロボットに代表される電子機械(メカトロニクス)分野を学び、実践する技術者の必要性がますます高まっています。自分の授業を通して、一人でも多くの学生が自分で設計し、適当な材料を選択、そして工作機械を駆使してオリジナルな製品開発ができる技術者になってくれることを夢見ています。機械システム科は、友達と協力しながら何でもいいから製作してみたいという若者を待っています。

メッセージ

業界からのメッセージ
  • 日本のモノづくりの未来を拓く夢や希望を抱いた若き人材に期待。
    池松 康博

    株式会社池松機工 代表取締役社長

    熊本工業専門学校 学校関係者評価委員会委員

    弊社でも3D加工のマシニングセンターを中心に高速切削加工設備を増設しております。またモノづくりが高度化し、数点の部品が集約された複雑な形状の精密加工が要求され、イノベーションは避けて通れない時代となり、加工プログラムも3Dへと移行し難易度の高いCAD/CAM技術が要求される人材育成が大きな課題となっております。海外生産が加速される中、空洞化を避けるために付加価値の高いモノづくりを目指し次代へ繋げてゆきたいと考えております。最新鋭の設備やCAD/CAMの設備がしっかりしていても、それをオペレーションできる人材の確保が喫緊の課題であります。企業での社員に対する専門教育は基礎から段階的に多くの年月を必要としますが、その礎となるのがこの熊本工業専門学校での学びであると思います。㈱池松機工にも卒業生の方々が活躍されています。また、一昨年入社された今吉君も技術開発課へ配属され大きく期待しているところです。将来へ向け夢や希望を抱きモノづくりを目指し、羽ばたかれる皆さまに日本のモノづくりの未来が託されていると信じます。

OBからのメッセージ
  • 日々が挑戦 一人前の技術者を目指して。
    中原 宥真さん

    株式会社 上村エンタープライズ

    (平成28年度卒業/熊本県立鹿本商工高等学校出身)

    私は卒業後、株式会社上村エンタープライズに入社しました。上村エンタープライズは、主にプラスチック製の部品を製作しており、平成27年度に「ものづくり功労者県知事表彰優秀賞」を受賞している技術的に優秀な会社です。現在、私はマシニングセンターで、プラスチック樹脂の加工を担当しています。学校で学んだ金属加工と違って、樹脂の加工では加工条件が違うので難しい所がありますが、毎日が勉強だと思って頑張っています。切削条件により加工品の仕上がりが変わるので、条件の見極めがとても難しいです。実際に仕事を経験してみて、在学中に身に付けておいた方が良いことが3つあります。一つは、CADの授業をしっかり身に付けておいた方が良いということです。現場では図面を理解することは大変重要です。二つめは、旋盤の資格はぜひ取っておいた方が良いということです。三つめはマシニングセンターを扱う機会が多いので、プログラミングをしっかり学んでおいた方が良いということです。入社してまだ1年も経っていませんが、一日でも早く一人前になれるように、仕事の中で日々新しいことに挑戦しています。

  • 濱田重工社員になって
    草野 巧巳さん

    濱田重工株式会社
    シリコンウェハー事業部

    (令和3年度卒業/開新高等学校出身)

    私は卒業後、濱田重工株式会社シリコンウェハー事業部に入社しました。事業内容は、半導体工場がテストなどで使用したテストウェハーやダミーウェハーをまた使える状態に再生を行っています。また、現在半導体が世界的に不足しており需要が高くなってきているので、とても有望な会社です。
     私は現在、シリコンウェハーの洗浄工程を担当しています。洗浄工程は、ウェハーに付着しているパーティクルをナノレベルで除去をします。パーティクルが少しでもついてしまうと製品に出来ないので、とても気を使いながら作業を行わないといけませんが、シリコンウェハーを綺麗にして、お客様のところに返却できるというところにやりがいを感じています。また、濱田重工は安全優先な職場で、交通技能研修などの社外研修も充実しています。
     今のうちに学校でやっておくべきことは、専門的なことは会社で教わるので、社会人としてのルールやコンプライアンス等を身に付けておいた方がいいと思います。

  • 世の中に役立っている仕事にやりがい
    小柳 天さん

    株式会社 九電工

    (令和元年度卒業/有明高等学校出身)

    私は卒業後、九電工に入社し現在は研修で1年間、設備関係の仕事に出向しています。設備関係の仕事の中でもダクト工事を担当しています。ダクトの中にも色々な種類のダクトがあり、大きく分けると、丸ダクト、角ダクト、オーバルダクトがあります。それぞれを用途にそって配管をして行きます。
     私は、とても世の中に役立っている仕事をしていることにやりがいを感じています。例えば、建物が出来上がった時に、自分が配管したものが実際に使われていることを、日々感じる事ができます。配管は実際目に見えない物も多くありますが、建物にとっては重要な役割を果たします。吸気口から空気を取り入れたり、蛇口から水が出てきたり、今まで当たり前に使っていた物が、実際に仕事をしてみると簡単ではなく、当たり前じゃない事がわかりました。
     そこで今学生さんに一言!私の仕事はごく一部の内容ですが、このような仕事もあるということを知っていただくと幸いです。どのような仕事に就いても、何事にも全力で取り組んでください。学生時代を楽しむのはもちろんですが、実のある学校生活を送れるよう、祈っています。

  • グローバルに世界で活躍する技術者
    藤野 拓己さん

    ダイキン工業 株式会社

    (平成30年度卒業/熊本県立大津高等学校出身)

    私は卒業後、ダイキン工業株式会社に入社しました。ダイキン工業は主に空調機器を取り扱っている会社です。他にもフッソ加工や油圧機器などもあります。世界的に業務を展開しており、業務用エアコン市場では最も強い会社といっても過言ではありません。私は入社して2年目になりますが、家庭用から業務用まで、目で見て実際に体験したりしながら多くの技術や知識を得ることができました。また専門分野として、ろう付けや溶接・板金・旋盤のトレーナーという道もあります。世界的に展開しているダイキン工業では、それぞれの分野でトレーナーとして、日本に限らす世界にその技術を広めるための指導者としての仕事もあります。その意味で、職務内容の選択肢は少なくありません。自分のやりたいことを声に上げれば、実現できないことがない会社です。関西の会社ということもあり、上司や先輩方も明るく、のりがいい人達ばかりなので安心して下さい。グローバルで世界を舞台にしたモノづくりの会社なので、皆さんが入社するのを楽しみにしています。